凜と生きる

私が経験した「鬱」というものについて

わからない恐怖

わたしの母と夫の母に電話で状況を知らせた

2人とも突然過ぎてなにがなんだかわからない様子だったが、とにかくわたしの母には息子が帰って来る頃に家に行って欲しいと頼んだ

夫の母からすぐに義兄と義姉には連絡が行くだろう

 

ICUに入って鎮静して眠れる点滴を打ってはいたけど、時折夫は動いたりわからないことを言ったりしていたらしい

入院の準備もあるし、午前のICUの面会時間が終わって午後の面会時間が来るまで一度わたしは家に帰った

帰りの運転中、わたしはきっと平静ではなかったのだろう

なんかスピード出ないなぁ?なんか焦げ臭いなぁ?と思いながらなんとか駐車場に着いた

そこでわたしはサイドブレーキを引いたまま運転していたことに気づく

あーー、やってしまった

こんな時なのに放ってもおけないので車の販売店に電話をし急いで車を取りに来てもらい修理に出した

まだ息子は帰っていなかった

入院の準備をして母の到着を待って今度は電車で病院に向かった

午後の面会時間が終わって帰宅してやっと

息子に会えた

そこでお父さんが病気で入院したこと、しばらくはお母さんは病院に行くからおばあちゃんと留守番して欲しいことなどを伝えた

わたしは本当なら倒れるほど疲れていたけど

気を張っていたので動けたのだと思う

わたしとすれ違いで義兄が病院に来てくれた

夫の実家は結束力があるので、こういう時なにを置いても義兄はすぐ駆けつけてくれる

本当は面会時間が終わっていたけど特別に入れてもらえたらしい

思いがけず集中治療室でいろんなものに繋がれて眠る姿にかなりショックを受けただろう

義母と義姉は翌日来てくれて面会した

その時は気丈に振る舞っていた義母は、わたしがいないところで「大丈夫だろうか?命はたすかるのだろうか?」とかなり心配していたと

だいぶあとになって聞いた

そりゃそうだよね、親だもんね

 

そしてわたしの病院での付き添い生活が始まるのだった

わたしは鬱が酷い状態で先がわからない不安でいっぱいだった