凜と生きる

私が経験した「鬱」というものについて

酔っ払い

2度目の鬱の時だったか、

余りに眠れずマイナスな事しか頭に浮かばない

時期があって夜が辛かった

思考が鈍くなって欲しくて眠剤

抗不安剤を飲むが頭は冴えている

ふと思い立って家にある梅酒を飲んだ

わたしは普段ほとんどお酒は飲まないし弱い

少し飲んだら酔ってしまう

少量の梅酒は眠気を誘った

 

しばらくすると梅酒くらいでは

鬱々した気分はごまかせなくなった

わたしはなんとなく

「お酒を飲んでみよう」と思って

日本酒のワンカップを買ってきた

そして布団に座って外を見ながら

ちびちび飲んだ

頭がボーッとしてくる

いいぞ、いいぞ

 

お酒に弱いわたしがワンカップをひと瓶 

飲んだこともそれを毎日のように

続けていたことも今となっては驚きだ

しかし当時はそんなには酔えなかった

深い思考ができない程度に酔って

それは当時のわたしには救いの飲み物だった

どれくらいの期間飲んでいて

なにをきっかけにやめたかは覚えていない

 

友達にワンカップを飲んで寝ていると話して

随分心配をかけた

もしかしたらキッチンドランカーに

なっていたかもしれないが、お酒に弱いわたしはそれはなかっただろうなと思う

 

弱い心の時、辛い時、その隙間にお酒が

入ってくることはよくわかった

そういう人がきっとたくさんいるのだろう

 

眠剤抗不安剤とお酒の組み合わせ、

ほんとに危ないことをしていた

それほど辛かったということだ

 

お酒が弱いわたしがあの時は

日本酒が美味しいと感じていた不思議

本当は全然楽にはなれないのに

やめられなかった

お酒はあんな風に飲むもんじゃない

今もスーパーでワンカップを見ると

なんともせつない気分になる