凜と生きる

私が経験した「鬱」というものについて

フレンチトースト

ふと、思い出した話

 

鬱の時は家事全般ができなくなる

私は料理は割と好きだったのに

ほとんどご飯が作れなくなった

コンビニ飯、インスタント食品

夫がいる日は外食

息子が学校で給食を食べてきてくれることが

本当にありがたかった

 

わたしはパンとかお菓子とかコンビニ弁当や

インスタント食品など体に良くないものを

交互に食べていた

 

ある時、なんのきっかけか全然記憶にないが

フレンチトーストにはまった

寝ても覚めてもそれしか欲しくない

安い食パンをたくさん買ってきた

あとは牛乳と卵と砂糖

わたしは元々フレンチトーストが大好きで

よく作ってはいたが、猛烈な鬱の時に

なぜあんなにも欲したのだろう

 

作るのは嫌なくせにフレンチトーストだけは朝から作る

ほぼ毎日三食フレンチトーストだった

おいしい、と感じていたのだろうか?

ただ他の物が受け付けなかったのか?

全くわけのわからないエピソードだが

多分一ヶ月以上はひたすらひたすら

フレンチトーストだけを食べ続けた

今流行りのふんわりした上等のじゃなく

コンビニで売ってる一番安い食パン

あれをジュージュー焼いてる時、

わたしは何を思っていたのだろう?

きっと「なんでこれしか食べたくないんだろう」と思い、「なんでこれなら作る気になるんだろう」と疑問だったろう

 

いつ、なんのきっかけでフレンチトーストを

やめたのかも全くまた覚えていないのだ

あれは、なんの時間だったのだろう

 

今でも大好きでたまに思い出して作ることがある

もちろんとても「美味しい」と感じる

でも明日も明後日も食べようとは思わない

 

鬱にはこんな不思議なことが他の人にも

あるのだろうか?

同じものばかり食べるってありえるかも…

誰かに聞いてみたい気もする