凜と生きる

私が経験した「鬱」というものについて

記憶をたどる

鬱前半期の5年間と

鬱後半期の5年間、

それぞれ体調もしんどさも違っていた

こんな苦しみ一生忘れないと思っていたけど

実際は徐々に忘れていっている

どんな気持ちで日々過ごしていたか、

断片的にはしっかり覚えてるけど

ところどころ時系列がはっきりしなかったり

鬱が酷かったはずなのに出かけたりしてたなぁということもあって、

やはり時の経過は記憶を曖昧にしていくのだなと思う

だからこそ、覚えてることをブログに書こうと思ったのだ

 

病気の頃や治ってすぐの頃は苦しかった時のことはできるだけ早く忘れてしまいたかった

あんな暗い思い出は抹殺したかった

でも時が経つにつれ、あの日々に意味があったかは本当のところまだわからないが、

自分が経験したことはやはりちゃんと記憶に

残しておきたいと思うようになった

あの時のわたしも必死で生きていたのだから

そして今のわたしがあるのだから…

 

わたしは遠い日の記憶をたどりながら

このブログを書いている

だから曖昧なところもあるし、

時系列が前後したり、唐突なことを書いたり

まとまりがない

けれどそれが今のわたしの記憶なのだ

こういう書き方しかできない

誰の役にも立たないけれど

自分の記録として残しておこうと思う

 

病気になったことを今は恨んではいないけど

鬱になって良かったとは思わない

鬱にならない人生の方がいいなと思う

けれど、昔と違うのは

鬱になったからわかったことがあった

鬱になったから自分が変われた

自分の課題に取り組むことができたと思う

あのまま鬱にならなければ、わたしは今も

自信がなくて自己肯定感が低くて

他人の評価ばかり気にして生きていただろう

母や夫との課題にも向き合えなかったかもしれない

 

一度自分を壊さなければいけなかったのかもしれない

そんな苦しみを味わわなくても生きられる人が大半なんだろうけど、わたしにはわたしの

生きる課題があって、そこに病気になることも組み込まれていたのかもなぁと感じる

鬱は100%苦しみだけだったか、と問うと

以前のわたしならYESと答えたが

今は100%ではないかな、と思う

もちろん楽しくはなかったけど、

学びもあった

ありきたりだけど、強く生きられない人の

気持ちがわかる

自分や人の弱さを受け入れられるようになった

 

鬱になったから真剣に自分の人生を考え直すことができたし、そこで出会った心理学や

学びがある

わたしは生き直しに成功したのだ

 

それはわたしが自分の人生を「諦めなかった」

ことに尽きる

どんなに酷い状態でも

どんなに自分が嫌いでも

わたしはわたしを諦めなかった

それがすべてだ

 

そんなことがわかったのもここ2、3年のこと

それまでは全くわからなかった

時系列がおかしいかもしれないが、

この先ももがいて苦しみながらも

諦めずに生きてきた頃のことを

書いてみようと思う